金継ぎは工程がシンプルですが、ちょっとしたことで仕上がりが変わる繊細な作業です。本記事では、初心者が陥りやすい失敗例10選と、そのリカバリー方法を金継ぎラウンジが解説します。作業前の確認や、つまずいたときの見直しにお使いください。
この記事でわかること
- 工程別によくある失敗10例
- それぞれのリカバリー手順
- 最初から失敗しない事前チェック
【接着編】
失敗1|接着剤を塗りすぎて段差ができた
対処:完全硬化後、やすり#400で平らに削り直す。削りすぎた場合はパテで埋めて整える。
失敗2|破片がズレて硬化してしまった
対処:硬化前に気付けば位置を調整できます。硬化後は無理にこじ開けると器を傷めることがあるため、ずれた段差はやすりとパテで整える方向で考えるのが無難です。
失敗3|AとBの混合比を間違えた
対処:硬化しない・弱い状態になりやすいので、はみ出した未硬化分を拭き取り、やり直します。混合は説明書の比率どおりに、よく練り混ぜてください。
【パテ編】
失敗4|パテが盛り上がりすぎた
対処:硬化後にやすりで削る。ぬれた指で成形時にならせば予防可能。
失敗5|パテが硬化する前に動かしてヒビが入った
対処:ヒビ部分を軽く削り、追いパテで埋めて再硬化。
【研磨編】
失敗6|器の釉薬まで削ってしまった
対処:削れた範囲も含めて合成樹脂を塗り、金粉(真鍮粉)で仕上げる「景色」として生かすのが現実的です。予防には、研ぐ範囲の周囲をマスキングテープで保護しておくと安心です。
【塗布・金粉編】
失敗7|継ぎ目の線が太すぎる
対処:テレピン油を含ませた綿棒で余分を拭き取る。塗る前に薄めた樹脂を使うのが予防策。
失敗8|金粉がムラになった
対処:完全乾燥前なら再度粉を蒔く。乾燥後は樹脂を重ねてから再蒔き。
失敗9|金粉が色あせた
対処:真鍮粉は金属なので、時間がたつと色がくすむことがあります。気になってきたら、合成樹脂を塗り直して粉を蒔き直すことで色味を戻せます。
【全体】
失敗10|そもそも器が濡れていた
対処:接着強度が落ちるので、やり直し推奨。洗った器は一晩以上しっかり乾かし、継ぐ面の油分も拭き取っておきましょう。
失敗を減らす3つの鉄則
- 工程を飛ばさない。乾燥時間を守る。
- 少量で試す。いきなり本番に行かない。
- 説明書を最後まで読んでから始める。不安なら講師と一緒に進めるワークショップも選択肢に。
まとめ
金継ぎの失敗のほとんどは「やり直せる」失敗です。完璧を目指すより、学びながら器と仲良くなる姿勢が大切。次回はもっと美しく直せます。


